ここっとの5領域支援プログラムの実施内容
[健康・生活]
①日頃の動きと比較し行動や表情に違和感がないか、楽器演奏時の音の大きさや叩き方等 の変化を感じ取り心身の変化や異変に気付く
②楽器を使用した手足のリハビリ、機能の向上。筋力をつける事で自分でできる事を増やし生活機能を高めていく
③音楽の構造化により、始まりから終わりの見通しをつけやすくする
④入室後の脱靴、手洗いの徹底。自立できない児に関しては要支援で行う
⑤トイレ誘導を通じて排泄における保清の支援を行い健康につなげていく
⑥思い切り楽器を叩く事でストレスの発散をはかる
⑦手をきちんと洗う事によって感染症予防への習慣づけの支援
[運動・感覚]
①楽器演奏時における姿勢保持による体幹の強化
②楽器演奏時における上肢、下肢の運動動作の習得及び筋肉強化
③視覚(音符の提示)、聴覚(他者の音)、触覚(楽器の特性)を十分に活用し音を奏でる
④楽器演奏における粗大運動、微細運動の切り替え
⑤感覚過敏児に対する環境調整を行う
[認知・行動]
①音楽療法の中で空想上のストーリーに入り込み、イメージ力をアップさせ行動を起こせるように促していく
②教育的音楽により、数や音符・長さ等の概念の形成
③楽器演奏時に音色、音高、音の大きさが変化する様子、また上肢から楽器までの距離や音の伸びる時間等の概念を形成し、認知や行動の手掛かりとして活用できるよう支援する
④視覚・聴覚等の感覚を活用し、必要な情報を収集し音を表出する
⑤ストーリー性のある音楽療法プログラムの中で、必要なメッセージに気付きそれを行動に繋げる。または職員がやってみせる事でそれを模倣し行動しやすくする
⑥昼食時に偏食や拘りに対する支援を行う
⑦絵カードを使い、意思の伝達が円滑に出来るよう支援する
⑧簡単な手話を使い、意思の伝達が出来るよう支援する
⑨T.P.Oに合わせた挨拶ができるよう、始まりの会や終わりの会で皆で出来る挨拶の機会をつくる
⑨お片付け等の場面の変化を音楽で促していく支援
⑩指示やリズムに合わせて絵や工作をする
[言語・コミュニケーション]
①音楽活動の中での(一緒に○○する)等のコミュニケーション能力の獲得により、生活の中での他者コミュニケーションに自信をつけていく
②リズムや音の高低に乗せた言語の表出
③ストーリー性のある音楽療法プログラムの中で、場面に適した会話の表出と他児とのコミュニケーションの支援
④発語の無い又は少ない児に対して指差し、身振り、手話を用いて意思の伝達が出来るように支援
⑤活動終了後、楽しかった事柄について一人ずつが発表。発語の無い児においては他児が発語の無い児が楽しそうだったことを発言する
⑥季節に合わせた歌を一緒に歌う事で、季節の言葉を耳にする機会を増やしていく
⑦リズムに合わせて言葉を覚えられるように、手拍子や音楽とともに遊びながらの支援
⑧気持ちを伝えたいと思えるように、伝わった気持ちに対し共に喜んだりすることで成功体験を増やし、様々な言葉でコミュニケーションを自分から取ろうとする意欲に対してアプローチをしていく
⑨SSTを活用してモノの貸し借りや、時に必要なことばや挨拶・お返事・適切な言葉が覚えていけるように声掛けを行っていく
[人間関係・社会性]
①ルールに合わせた行動の支援
②音楽活動やダンス活動中に他者の動きを模倣することにより一緒に○○をする、ということの一歩を楽しくスタートできるような環境の提供やプログラムの実施
③つもりあそび、ごっこ遊びを通じて楽しくSSTを行っていく
④職員との信頼関係を築き、それを基盤とし他者との安定した関係を形成するための支援を行う
⑤グループ音楽療法で役割を持ち、責任を持って集団に参加をする
⑥片親や愛情不足児に対し、職員全員での溺愛期間(より多くのスキンシップや声掛け)を設けることで足りないものを見極め、それが満たされていく事により注目行動が改善されるようにサポートしていく